よこ糸を通す道具「杼(ひ)」英名はシャトルです。素材は赤樫で、ぎおんまつりの山や鉾に使われている木材です。この杼は、業界では一般的に長刀と呼ばれ、武道の長刀の先に形が似ているからだと思われます(諸説あると思いますが)。いろいろな部品が組み合わせって出来ていて、糸が出てくる糸口は清水焼、車輪になる部分は竹、重さも必要なので鉛、両端には真鍮が等、一つ欠けても織物の道具として成り立ちません。京都では、杼を作っておられるのは1軒だけで、道具の枯渇も大きな問題です。