か・ら衣
き・つつなれにし
つ・ましあれば
は・るばるきぬる
た・びをしぞ思ふ
伊勢物語の「東下り」の中にある歌です。「昔男ありけり」で始まり、主人公は京を捨てて東国に旅に出ました。
三河国八橋にたどり着いた一行が、かきつばたの咲く沢のほとりで食事をした時によんだ歌です。
京の愛しい人を想い、思わず涙を、流し乾飯がふやけてしまいました。
この和歌の中には、かきつばたは直接でてきませんが、はじめの文字を繋いで見てください。
器は、澤村陶哉作「かきつばた」です。乾飯のかわりに、竹の子ご飯を入れてみました。
今は、お友達ともなかなか会いにくいですが、美味しいものを作ってお楽しみ下さい。私も昨年の5月高台寺で催された煎茶会を思い出しました。
さ・わやかな
つ・どいうれしく
き・てみれば
は・なやぐ緑
れ・んげの仏