団扇(うちわ)
福本潮子作
団扇は、扇子より先に用いられ、正倉院御物や太秦広隆寺に聖徳太子のものと伝わるものが、最古のものとされています。
団はまるいを意味し、まるい扇で涼をとる他、顔を隠したり、人目を避けたりする道具でした。
京都団扇は、伏見深草名物として定着し、柄の部分を後から挿し込む"挿し柄".に特徴があります。
団扇の種類もいろいろで、狩野派や土佐派の絵師が描いた御所団扇、
京都で創作された透かし団扇などは高級な美術工芸品となっています。
今日の団扇は、藍染作家の福本潮子さんの作品です。藍で染めた幻想的な作品です。
京都の町の良いところは、隣に人間国宝、芸術家がいたりと、
その方たちが普通に生活をして町の中にとけこんでいるところです。
福本さんもその1人です。
もう一枚の団扇は、近くの上七軒の舞妓さんの団扇です。
"男もすなる遊びというものを女もせんとてすなり"という事で頂きました。
三枚目の団扇は、今宮神社の七夕織姫祭のときに頂いた団扇です。
いろいろな団扇を見ながら、涼をお取り下さい。冷たいお飲みものとご一緒に。